
沿道に手を振る嶋田候補

支持を訴え街宣する杉浦候補
日高町議会議員補欠選挙(定数1)の選挙運動は、24日の投票を控えて、きょう23日を残すだけとなり、新人2人の争いが激しい。嶋田奈津子氏(40)=志賀=陣営は支持基盤が弱いが、女性の強みを生かして浮動票の取り合いでは負けずに運動。杉浦研太氏(33)=同=陣営は地元基盤を軸に知人づたいに他地域へも動き、票を上積み。浮動票の確保が焦点となる中、町長選無投票を受け投票率の低下が懸念され、補選は初の投票のため両陣営とも「票は読めない」と最後まで気を抜けない展開になっている。
町議補選へは今年1月に嶋田氏が出馬を表明、3月に杉浦氏が態度を明らかにしたことで、一騎打ちの選挙戦へ突入。同地区対戦のため、他地区の浮動票の確保が大きく影響すると見られ、首長選並みの票の取り合いが繰り広げられている。
嶋田氏は龍神村出身で夫の地縁、血縁が頼りだが、街頭演説で政策の訴えとともに、SNS発信やウクレレ演奏を流した街宣など斬新な運動で選挙を戦っている。若い世代の中には嶋田氏の環境保全活動が知られていることもあるほか、3児の母という女性の強みも生かして浮動票の取り込みにかかっている。
嶋田氏は「政策を知ってくれている人や子育て世代が声をかけてくれることもあり、手応えは感じつつある。投票に行くことが政治につながることを伝えたい」と話す。
杉浦氏は、旧姓が山田で地元生まれ、母親方の姓を継ぐために養子に入った。秋祭りにも積極的に参加しており、その若手を中心に運動員が動いており、出遅れ感は否めないものの、地盤固めは有利。母校・日高中の同級生や先輩、後輩を頼る上、職を通じたつながりから、積極的に他地域の票を掘り起こし、草の根運動で支持を広げている。
杉浦氏は「初めてで全く票は読めない厳しい選挙で何とか1票をとお願いするばかり。手を振ってくれる人もおり、ありがたいし、今後もつながりを大切にしていきたい」と話した。
3日現在の有権者数は前回平成31年2月の町議選と比べ27人増え6482人。町長選が無投票のため町議補選の投票率は低いとされており、投票率60%とすると3900票程度で当選ラインは約2000票か。両候補が立つ志賀地区は有権者数1869人で投票率60%で約1100票。杉浦氏が地縁、血縁で優勢と見られるが、嶋田氏も同地区のため、票を奪い合い、当選ラインには届かない。
当選に大きく左右するのは内原地区3569票、比井崎地区1044票の動向だ。両候補とも内原地区でも特に大票田の高家、荊木、萩原の3区での獲得に躍起。杉浦氏は知人伝いに支持を広げ、嶋田氏は若年層や女性層をターゲットに浮動票の確保が多いと見られる。ただ、両候補の関係筋になく、選挙に関心が薄い層も多く、気持ちが変化しやすく、どう動くかはわからないため、今回の町議補選は投票率の高低によって結果が大きく変動すると見られ、最後まで予断を許さない状況だ。
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