20日投開票の参院選の選挙運動も、きょう19日を残すのみ。和歌山選挙区(改選1)は昨秋総選挙に続く保守分裂選挙となり、昨秋総選挙で初当選した世耕弘成代議士が支援する無所属の望月良男氏(53)と、二階俊博元幹事長の三男で自民党の二階伸康氏(47)が激戦を展開。情勢調査では望月氏がリードとの見方が多く、望月氏がリードを保つか、二階氏が巻き返すか。全国的に躍進が伝えられる参政党の林元政子氏(51)の追い上げは――。
和歌山選挙区には3氏のほか、共産党の前久氏(69)、日本維新の会の浦平美博氏(53)、無所属の末吉亜矢氏(54)、NHK党の本間奈々氏(56)をあわせた過去最多7人が立候補している。保守票の奪い合い、無党派層への浸透など支持拡大に全力を上げており、最終日は大票田の和歌山市を中心に「最後のお願い」に奔走する。
前陣営 出馬表明が6月と出遅れは歪めないが、公示後、県内を一巡し、終盤は大票田の和歌山市内などを重点に街頭演説や個人演説会などで自公政権との対決姿勢を強く打ち出し、消費税を一律5%へ引き下げることや最低賃金の引き上げ、国費を投入して安心の医療・介護、憲法9条を生かした平和外交などを訴えてきた。「自民・公明を少数に追い込み、もっと国民の声で動く政治に変えるために日本共産党を大きくしていただきたい」と最終日も和歌山市内を街宣し、要所で街頭演説。事務所前で最後の訴えを行う。
二階陣営 声をカタチにする即戦力をキャッチフレーズに、県内を精力的に駆け回り「40年間続けてきた国との太いパイプを切ってはいけない。私にチャンスを下さい」と懸命の訴えを続ける。石破茂総理や森山裕幹事長らも応援に駆けつけ、テコ入れを図った一方で、県選出参議院議員の失言の影響も。党県連幹事長の中村裕一県議は「最後の最後まであきらめず全力で戦い抜く。昨秋の総選挙和歌山1区では自民党候補が145票差で当選した。1票でも多く得票できるよう全力を尽くす」と力を込めた。最終日は和歌山市で最後の訴えを行う。
望月陣営 望月候補は連日、各地で街頭演説や個人演説会を行うなど精力的に活動。有田ミカンのブランド化や産婦人科の誘致、ENEOS和歌山製造所のSAF燃料精製拠点への転換など有田市長としての16年間の経験と政治手腕、「県民、国民の幸せのための政治に変える」という国政への熱い思いなど訴え、1票1票を懸命に積み重ねる。9日に御坊市で開かれた個人演説会からは、望月候補を支援する世耕弘成衆議院議員も駆けつけ、マイクを握り強力な援護射撃を展開。最終日は大票田の和歌山市で全力を注ぐ。
浦平陣営 和歌山市を中心に紀南地方まで全土を回って社会保険料の引き下げ、2年間の食料品消費税率0%のほか、グリーン・ブルーカーボンクレジットによる脱酸素社会の実現と地域経済・社会の活性化を両立、大阪と連携した和歌山の成長など訴えてきた。
街頭演説は200本以上を行い、SNS発信。声をかけや、手を降ってくれる有権者らもおり「反応は良い」としながらも、手応えについては「わからない」と。「本気で変えたいと思う方々に届くよう訴えたい」と、最終まで和歌山市内で街頭演説を展開する。
林元陣営 公示日以降、県内全域を車で移動し、6~7カ所で街頭演説や、個人演説会も行い、減税や積極財政のほか、外国資本の規制、一次産業従事者の所得補償、少子化対策などを訴えてきた。同陣営は「討論番組への出演の影響も大きく、公約も浸透し、認知度も高まり、街頭演説などに集まってくれる人もだんだん増えた。また、SNSや電話などで応援のメッセージももらえるようになった」と手応えを感じているという。
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