講話する小野院主
所作など組踊の3つの要素を紹介
御坊市教育委員会、市文化芸術推進実行委員会主催の「紀州と琉球の縁~道成寺縁起と執心鐘入」は12日、市民文化会館小ホールで開き、100人が参加。能や人形浄瑠璃、歌舞伎など多くの古典芸能の題材になっている道成寺の安珍清姫伝説を基にした沖縄の伝統芸能「組踊」の人気演目「執心鐘入」の解説や映画上映、道成寺院主の講話が行われ、約1700キロ離れた紀州と琉球の伝統芸能でつながる縁を楽しんだ。
第1部では小野俊成・道成寺院主が「鐘の御縁~道成寺と執心鐘入」をテーマに講話。道成寺の初代釣り鐘、二代目釣り鐘にまつわる話、執心鐘入の舞台・末吉山にあり、今は残っていない末吉寺、釣り鐘の話を紹介しながら「道成寺の二代目釣り鐘と末吉寺の釣り鐘は兄弟、いとこのようなもの。もし末吉寺の釣り鐘が見つかったら京都へ持っていき、道成寺の二代目釣り鐘と対面できれば。道成寺、末吉寺の釣り鐘は今後も芸能の舞台で響き渡り、人々の心に響くことでしょう」と話した。
第二部は「組踊を学んでみよう」。沖縄から招いた組踊の役者や演奏家が組踊の3つの要素であるセリフ、音楽、所作について実際に演じたり、演奏しながら解説。セリフは若衆、女性、男性の役に応じて異なるメロディーに乗せて歌うように話すこと、三線や横笛、胡弓、太鼓などの楽器を使う音楽の役割、所作は琉球舞踊が基本になっているなどを紹介。執心鐘入のダイジェスト版も演じた。
第三部は映画「シネマ組踊 執心鐘入」を上映。終了後、小野院主、組踊立方・シネマ組踊出演者の宇座仁一さん、琉球芸能プロデューサーの大野順美さんが「アフタートーク」を行った。公演に先立ち、公演プレワークショップ、展示イベント、組踊役者と一緒に実践するワークショップも行われた。
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