参院選和歌山選挙区 最多7人立候補へ、上位は激戦か 〈2025年7月2日〉

 参議院通常議員選挙は3日に公示され、20日投開票に向け、17日間の選挙戦に突入する。和歌山選挙区(改選1)には、いずれも新人で自民党の二階伸康氏(47)、無所属の望月良男氏(53)、日本維新の会の浦平美博氏(53)、参政党の林元政子氏(51)、無所属の末吉亜矢氏(54)、NHK党の本間奈々氏(56)、共産党の前久氏(69)が立候補を予定。過去最多となる7人が乱立し、保守票が割れ、野党共闘も不完全に終わった中、上位争いは激戦も予想される。自民党が議席を死守できるか、野党が漁夫の利を得るか――選挙戦の行方が注目される。
 
 二階陣営 昨秋の衆院選2区で敗れた二階氏にとって今回の参院選は、まさに背水の陣。「声をカタチにする即戦力」をキャッチフレーズに県内を精力的に駆け回り、教育・子育て・女性活躍の支援、防災・交通インフラ整備、農林水産業振興、産業誘致などを訴えている。辻立ちや自転車での巡回など地道な活動も続けてきた。衆院2区で獲得した約7万1千票からの上積み、大票田の和歌山市での支持拡大に総力をあげる。3日は午前8時50分からJR和歌山駅前で出陣式を行い、第一声を放つ。
 望月陣営 4月初旬の立候補表明以来、精力的な活動で区内を4巡。各地でミニ集会を開き、4期16年にわたる有田市長としての経験と実績、政策、国政への思いなどを訴え、支持獲得に全力を注いでいる。「地域の課題は国の課題。市長時代に取り組んだ“有田モデル”を“和歌山モデル”にして国政の場で展開する。県や国のために命を燃やしたい」と意欲をみなぎらせる。3日は午前9時から和歌山市駅前で出陣式。友人のパティシエ鎧塚俊彦氏が応援に駆けつけ、望月氏が力強く第一声を放つ。
 浦平陣営 4月に出馬表明後、当初は紀北を中心に活動を展開して支持を定着させているが、他地方でも支援の幅を拡大。「今の延長線上に、この国の未来はない」とし、グリーン・ブルーカーボンクレジットによる脱酸素社会の実現と地域経済・社会の活性化を両立、JR和歌山駅高架化等でまちづくりを進め、大阪と連携した和歌山の成長、現役世代を後押しして高齢世代を支えられる社会づくりなどを主張している。
「自民党による裏金問題で、政治に対する信頼は地に落ちた。それを取り戻すのは、身を切る改革を実行している日本維新の会。今のこの政治で良いのか、一石を投じたい」とクリーンな政治を訴えている。
 3日は正午から和歌山市役所で第一声を放ち、市内を中心に街宣。街頭演説などで支援を求める。
 林元陣営 6月に入ってから、県内全域を対象に1日6カ所で街頭演説を行い、集まった人や党員らとお茶会やミニ集会も開くなど精力的に活動し、消費税の段階的な廃止を推進、日本人ファーストで外国資本や移民の過度な受け入れを防ぐ、少子化対策、一次産業を守る―などを重点的に訴えてきた。「日本人が日本人であり続け、日本人が減り続けないように」「国民のための政治を」としている。3日午前10時から和歌山市小松原の選挙事務所前で第一声を放つ。
 前陣営 午前9時から、和歌山市の和歌山城一の橋前(和歌山城前バス停)で出発式を行い、小野原聡史・日本共産党県後援会長から激励を受けたあと、前氏が第一声を放つ。
 令和4年の前回を含め参院選は4回目の挑戦となる前氏は、消費税の5%への減税、将来的に消費税の廃止や最低賃金の引き上げなど賃金アップのほか、大企業の内部保留の一部に年間約2%課税して年間10兆円の財源を生み出し、中小企業への直接支援制度の創設、農家の所得保障などを公約に掲げ「物価高などで苦しむ庶民の暮らしを助けるような政治に大きく転換を図っていく」としている。
 初日は出発式のあと、街頭演説しながら和歌山市内を街宣し支持を呼びかける。


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