
ウェブ制作に取り組む生徒(丹生中)
子どもたちが、将来の受験や就職などに役立つスキルや知識をウェブサイトの制作などを通じて養おうと、日高川町は昨年度から、町内の4中学校と組合立の大成中学校にテキスト言語を使用したプログラミングの授業を取り入れている。日高地方でテキスト言語のソフトを導入しているのは同町だけで、県内でも珍しいという。同町教育委員会は「プログラミングを通じて今までになかった経験をすることで、自分らしく生活するために必要なスキルを身に付けられる」と期待を寄せている。
導入しているのは、ライフイズテック社のプログラミングの言語ソフトで、3年前に町が中学校で実証実験を行い、アンケートを取ったところ、生徒や教員から「将来必要になりそう」「難しいけどやってみたい」と好評な結果を得た。さらに今年度から大学センター入試に、プログラミングやデータサイエンスに必要な統計処理、情報リテラシーの知識などを試す「情報」が加わったことから、同町でも導入に舵を切った。
同ソフトは、ウェブサイトの制作に必要なテキスト言語が、県の取り組みで学んでいるビジュアル言語とは異なる。ビジュアル言語は、絵柄や図を並べていきながら指示を組み合わせていく視覚的な操作によるプログラミング言語に対し、テキスト言語は文字、記号、数字だけで書かれており、より高度で複雑な操作ができるプログラミング言語。同町では、小学生ではビジュアル言語を学び、中学校では同言語に加えてテキスト言語も学ぶ。
生徒が自分で考え、ウェブサイトを制作するスタイルは主体的。さらに生徒同士で学び合うなど対話的な面もあり、より深い学びにつながっているところも魅力で、指導者による知識やスキルの格差が影響しない学習教材となっている。
丹生中学校では「プログラミングのやり方を理解する」と目標を定め、生徒自身が決めたテーマに沿ってウェブ制作に取り組んでおり、生徒らは、分からないところなどがあればクラスメイトに聞き、自分のペースで作業を進めていた。
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