
児童と記念撮影する垣内氏
野球を教える垣内氏
日高川町の学校再編で、来年3月に閉校となる山野小学校(橋本和輝校長)で8日、同校出身でプロ野球西武ライオンズなどで和製大砲として外野手で活躍した垣内哲也氏(54)を迎えた講演会と野球教室を開催し、児童や地元民ら約100人が参加。垣内氏は閉校となる母校の後輩らに「閉校になっても、皆さんは山野地区に住んでいるとおもうので、山野小学校で過ごしたことを忘れずに、すくすく育ってください。これからも頑張ってください」とエールを送った。
講演会は、橋本校長との対談形式で行われた。垣内氏は小学校時代を振り返って「兄の影響で野球を始めた。勉強が嫌いで、野球しかなかった。でも、プロは意識していなかった」。当時の野球は「楽しいより厳しいのほうが大きい。今思えば母のサポートがありがたかった」とし、子育て中の保護者に対し「子どものやりたいことを見つけてあげるのは、親の仕事だと思う」と話した。
日高中津分校時代については「野球の練習ばかりしていた」、1学年下で日高本校で選抜出場経験者でもある橋本校長が、自身と対戦した時のエピソードや、高校3年時、ドラフト指名されたことに話を向け「プロになるためには」との問いに「人と同じことをしていてもなれない。自分で考えて努力しなければいけない」と続けた。プロになった時は「周りはスーパースターばかり。そんな選手でも普段の練習以外に隠れて素振りをしている姿をみて、すごいと思った」と一流選手の裏側も語った。スランプの時は「自分一人で抱え込まず、チームや仲間に支えてもらった」と話し、友人を持つことの大切さも説いた。指導者になった時には「選手の得意なところを伸ばして、1軍になれるよう心掛けた」とした。
「山野小で学んだこと」には「挨拶」と答え、「挨拶は大人になってもとても大事。みんなにも引き継いでほしい」と強調。地元山野について「住民の皆さんが、大阪ドームまで応援に来てくれたことがある。本当にありがたかった」と感謝と伝え、千葉ロッテから1位指名を受けた西川史礁選手については「大学でいい成績を残していて、期待しています。西川選手をみんなで応援してあげてください」と呼びかけた。
ドローンで空撮のあと、児童21人を対象に野球教室でキャッチボールとティーバッティングを指導。「利き足に体重を乗せる。叩きつけたり、振り上げたりしない」と児童に助言し「失敗してもいい」「ナイスバッティング」などと声をかけながら野球を楽しんだ。丸山福之進君(4年)は「本物のプロ野球選手はかっこいい。教えてもらったことを生かして、自分もプロ野球選手になりたいです」と目を輝かせていた。
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