2018年のプロ野球ドラフト会議で、オリックス・バファローズから4位指名を受けたトヨタ自動車・富山凌雅投手(21)=御坊市出身、御坊中卒、178センチ、82キロ=の入団祝賀・激励会は27日、御坊市の「花ご坊」で開催。指名後初めて里帰りした富山投手は関係者168人を前に二ケタ勝利、新人王獲得を誓った。
後輩である和歌山御坊ボーイズ/ジュニアタイガースの選手たちが、富山選手がこれまで歩んできたチームのユニフォームを着て入場行進した後、拍手で迎えられる中、富山選手はオリックス・バファローズの背番号28のユニホームに袖を通した姿で登場した。
山崎幸二会長が小学5年から中学まで和歌山御坊ボーイズ/ジュニアタイガースに入り、高校では九州国際大附属高、社会人ではトヨタ自動車で野球に打ち込んだことなど経歴を紹介しながら「チームとして初めてのプロ野球選手輩出であったので、どうしてもお祝いしたいと、年末の平日ですが開催させてもらった。凌雅は野球がとても好きで、昔からプロ野球選手しか考えていませんと言っていたほど。高校に入学を決め、黙々と練習をして、立派な選手になってくれた。周りの支えがあったからこそで、野球をすることを教えてくれた祖父母、中学校3年から世話してくれた叔母さん、生んでくれた母親にも感謝しながら、プロ野球人生を送ってほしい。来年は必ず一軍登録して活躍してくれることを願う」とあいさつした。
来賓祝辞で山田勝人御坊市議会議長は「持ち前の度胸と勝負強さで活躍を」とエールを送り、公益社団法人日本少年野球連盟の藤田英輝会長は「日々素晴らしく努力した結果」とたたえ、祖父の幾夫さん(70)と祖母の幸子さん(70)が、富山選手に花束を贈呈。富山選手から山崎会長へ記念品としてバッティングマシーンの目録を贈った。
この後、富山選手が壇上に立ち「兄貴の影響で野球を始め、負けず嫌いで頑張り、野球を辞めようと思うことは何度もあったが、家族、おじいちゃん、おばあちゃんを悲しませると思い、続けた。御坊ジュニアタイガースで周りの同級生と力の差があると感じていたが、毎週1回、おじいちゃんと自主練習して、帰って、おばあちゃんのご飯を食べるという時間は、一番良い時間だった。そのお陰で良い成績を残せた」と少年時代を振り返った。
プロ入りまでについて「山崎会長が一生懸命動いてくれて、目指していた高校に入れ、顔を汚さないようにと頑張って、2年生でレギュラー、3年生でエースとして甲子園出場し、ベスト8で終わることができた。おじいちゃんのために、どうしても高卒でプロに行かねばと強い思いがあり、プロ志望届を出したが、指名漏れし、そのときも山崎会長から心配してもらった。トヨタ自動車の生活では、メンバーの意識が高く一日の練習を無駄にしないやり方を勉強させてもらっただけでなく、会社の皆さんが仕事をしてくれる中、自分は練習させてもらっている。感謝の言葉の本当の意味が分かった。負けず嫌いで何か言われても受け入れられないこともあったが、社会人になって素直になることを教わった」と感謝の思いを伝え、来年からのプロ生活に向け「1年目で二ケタ勝利、新人王獲得を目指す。守るべきものができ、家族のために野球に一生懸命に打ち込み、少年たちに夢を与えられるよう頑張りたい」と力強く意気込みを語った。
公益財団法人日本少年野球連盟和歌山県支部の高岡周作副支部長の音頭で乾杯して歓談。合間には御坊ボーイズの軌跡をDVDで紹介する一場面などもあり、盛り上がった。幾夫さんは「ケガしないように頑張ってほしい」とエールを送った。
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