下川放水路整備、2月から観測孔12カ所水位監視〈2026年1月24日〉

日高川堤防側の放水路、排水施設のイメージ

18メートル道路沿線に新設した観測孔


 県は令和3年度から着手している下川放水路整備事業に伴い、営業等で井戸水を利用する住民から懸念や心配の声が上がっていることを受け、新たに計画地域周辺12カ所に観測孔を設置し、2月から水位の定期監視を始める。周辺地域24カ所の民間井戸で実施している水量・水質調査は4月以降も継続する。日高振興局建設部は、工事で問題が発生した場合は「真摯に対応する」とし、事業推進への理解を求めている。
 天理教湯川分教会前の県道交差点から日高川堤防まで約1・5キロの18メートル道路(県道御坊停車場線)の地中約5~7メートルに3・4メートル四方、4メートル四方の放水路(ボックスカルバート)を設置する計画。現在は工事発注準備、用地交渉を進め、早ければ来年度に着工予定。
 旧御坊町や湯川町で良質な井戸水を利用して商売を続けている人、日常生活で利用している人から放水路設置によって地下水の流れが遮断、阻害されるとの懸念や心配の声が出ていることを受け、18メートル道路沿線12カ所に観測孔(地下10メートル10カ所、地下20メートル2カ所)を新設し、2月から月1回のペースで水位の定期監視を始める。工事中や工事完了後1年間も継続する。
 監視は天理教湯川分教会前の県道交差点から南側を対象にしていたが、昨年9月に開いた住民説明会で北側も監視すべきとの要望を受け、御坊保健所敷地内での監視を追加。12カ所のうち、5カ所程度は振興局でリアルタイムで水位、水質を常時監視できるシステムを導入する。2月から半年間のデータをもとに5カ所程度を選定し、8月か9月から運用する予定。
 2月と8月の2回、新設観測孔8カ所と既設民間井戸2カ所、下川6カ所、日高川2カ所の計18カ所で水位を観測し、地下水の流動方向を把握する。流動方向の精度を高めるための主要溶存イオン分析も既設民間井戸19カ所、新設観測孔12カ所、下川4カ所、日高川1カ所の計36カ所で同時実施する。令和8年度中にこれら調査の現状を報告する住民説明会を予定。
 このほか、昨年4月から行っている周辺地域24カ所での水質・水量・水位の現況調査については4月以降も継続する。また、南西地域の営業店舗21カ所で行っている地下水の利用状況等の聞き取り調査は3月までに終わる。
 昨年9月の住民説明会で県は、井戸水に影響が生じた場合の補償方針として「生活や生業に支障かつ工事が原因による影響の場合は地下水の影響、利用状況に応じて恒久的な対応策を個別に相談。補償は県が責任をもって対応する」と説明。具体例として(1)井戸水のみを使用している世帯への水道引込工事費用等の補償(2)水道水への切り替えを余儀なくされた場合の水道料金等の負担増に対する補償(3)井戸が使用不能になった場合の代替の井戸施設に関する補償をあげた。


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