協定書を手に山名町長(右)と田中代表
由良町は8日、同町衣奈沖の自社養殖漁場で「オーガニックはまち」を生産する回転寿司チェーン大手「くら寿司(株)」(大阪堺市、田中邦彦代表取締役社長)と漁業振興や町産品・観光振興などに関する包括連携協定を締結。将来的にハマチの生産拡大を図り、雇用創出や地域社会の発展につながると期待されている。
同社の協定は全国の市町村で初、和歌山県に続いて2件目。有機水産飼料で育てたオーガニック・ハマチは、子会社「KURAおさかなファーム」が2018年から研究を始め、2021年に唯一の自社養殖場として生産を開始し、同年12月に初出荷。現在、いけすは21基、生産高は年間140トンに達し、オーガニックな環境で育ったハマチは期間限定商品でくら寿司店舗などで販売、大人気だ。
同町と同社は、ハマチ生産以外にも子ども食堂への海産物提供や小学校での出前授業などにも取り組み、今協定で養殖水産業振興から雇用の創出、地元観光との連携、町産品の販売PR、ふるさと納税返礼品の開発、食育・環境保全、地域社会の発展に関する事業など盛り込まれている。11月2日の町政施行70周年記念イベントでは同社キッチンカーが登場、オーガニック・ハマチが提供される。
締結式では山名町長は「少子高齢化や過疎化が進んでいるなか、連携を進められることは非常に心強い」、田中代表は「由良町には水産物をはじめ、農産物や観光など素晴らしい資源が豊富にある。一緒になって由良町の魅力を全国、世界へと発信していきたい」。同社は、県との包括連携協定で、戸津井のいけすで「梅育ち真鯛」も養殖。くら寿司店舗で大人気となった。
その他の主なニュース
● 11月8日、本町商店街舞台のリアル版人生ゲームを開催
● 印南町の堀口晴生氏に総務大臣表彰、議長12年間務め、町発展に功労
● 御坊商工会議所が三浦市長に災害対策や道路、施設関係など要望
● 河瀬王子~道成寺で紀伊路広域ルートの語り部の実地研修