市役所5階には最大200人が避難
御坊市危機管理課は、7月30日に発生したカムチャツカ半島付近の大地震に伴う津波警報発令時の対応について検証し、必要な見直しを行った。市内では22カ所で最大699人が自主避難し、東日本大震災発生時と比べ避難者は3・6倍に増え、市民の防災意識が向上していることが分かったが、想定外の遠地地震対応だったため、災害対策本部や避難所運営などで課題があった。
津波警報発令を受けて市は災害対策本部を設置し、市内全域に避難指示を出し、緊急避難場所や高台等への避難を呼びかけた。市役所や市福祉センター、学校、津波避難タワーなど計22カ所で最大699人が自主避難した。JR御坊駅では列車運転見合わせで200人が移動できず、駅前の民間ビルで一時待機した。
地域防災計画では、揺れを感じない遠地地震は想定外だったこともあり、一連の対応について検証。災害対策本部運営では「情報共有できず、初動の人員確保や電話対応、避難者対応に遅れが生じた」とし、今後は「避難情報発令前などに短時間、最低限の情報でも構わないので、本部会議を開き、情報を共有する機会を設ける」とした。
本部総合調整班体制では「電話対応に追われ、情報収集や全体指揮、応援職員の調整など不十分だった」とし、今後は別室の災害対策本部室で対応する、本部に災害用電話を複数台設置する、役割を明確にした体制を構築するなど見直した。避難所を開設しなかったことには「津波到達まで時間があった中で開設することはできた。レアケースが想定できてなかった。今後に生かしたい」とした。
避難所の運営では、市役所に最大200人が自主避難し、初動対応が間に合わなかったなどの課題があり、今後は、避難部が誘導・運営を一括して担うことや、職員は防災ベストを着用することなど見直した。周辺事業所からの避難も多かったため、事前に事業所と避難に関する防災協定を締結することも検討する。
津波避難タワーなど避難者がいる緊急避難場所への飲料水など備蓄品配布は職員が行ったが、南海トラフ巨大地震では時間的余裕がないため、市内3基のタワーに断熱性能付きの防災倉庫を避難フロアに設置して水や食料を備蓄することを検討する。ペット同伴避難や妊婦の対応などガイドライン作成も必要とした。
今回は、津波到達まで時間があったが、緊急避難場所に長時間留まる傾向が強かったため「二次災害リスクも考慮し『難を避ける』『命を守る』ため、津波想定エリア外へ避難する意識を持ってもらう広報に力を入れる」。揺れがなく学校に設置している防災倉庫の鍵を入れている感震開錠BOXが自動で開かなかったことから「学校にBOXの鍵を渡しておき、学校の判断で防災倉庫内の備蓄を利用してもらう」とした。
避難行動、対応を検証
18日 防災意見交換会
地域住民の避難行動や対応についても検証する必要があるとし、18日午後7時から市福祉センターで防災意見交換会を開く。自主防災会、自治連、市議会議員、市職員が参加。市の対応を説明し、地域の状況などについて話を聞く。
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