道成寺で宮子姫物語の核心、一寸八分の観音像秘蔵 〈2025年4月12日〉


道成寺で秘蔵されていた観音像を持つ小野院主


 道成寺にあった!一寸八分(5・5センチ)の観音像!!。御坊市、市観光協会が「日本のシンデレラストーリー」として全国に売り出している「宮子姫物語」の核心となる一寸八分の黄金の観音像と思わせる観音像が、道成寺に秘蔵されていることが分かった。この観音像は道成寺の先代院主が40年前に古美術商で購入した「新羅小金銅仏」(高さ6・2センチ)で、伝説上の観音像を彷彿とさせる。小野俊成院主の協力で10月26日に開催予定の宮子姫顕彰祭で初めて一般公開される。
 宮子姫は西暦700年ごろ藤田町吉田地内の八幡山西麓の九海士(くあま)の里に生まれ、物語では成長しても髪が生えないことを心配した母親が海底で見つけた黄金の観音像に願をかけると、見事な黒髪が生え、髪長姫と噂されるようになった。この髪を雀がくわえて飛び去り、藤原不比等の目にとまり、宮子を探して養女とし、のちに文武天皇の妃、聖武天皇の母となり、観音様を祀るため、宮子の勅願で道成寺が建立されたとされる。
 市観光協会は長年、宮子姫をシンボルに市と連携しながら各種事業を行っているが、全国的に知名度は低く、その魅力的なストーリーやキャラクターを生かし切れていないことから数年前から「宮子姫聖地化プロジェクト」に取り組んでおり、昨年度は宮子姫物語の魅力を美しい映像と音楽で伝えるプロジェクションマッピングを制作し、11月に生誕の地「八幡山公園」で上映し、好評を得た。
 今年度に向け、以前から話が出ていた一寸八分の黄金の観音像をつくる検討を始めた矢先、話を持ちかけた小野院主から観音像が道成寺に所蔵されていることが伝えられた。この観音像は先代院主が昭和60年に神田の古美術商で購入した7世紀につくられた「新羅小金銅仏」。これまで一般公開されたことはないが、令和元年に道成寺が発行した「宮子姫よもやまばなし」の中で紹介されている。
 宮子姫物語に出てくる観音像ではないが、金色で年代もあっているため、小野院主の協力で10月24日予定の宮子姫顕彰祭でお披露目されることが決まった。「一寸八分の観音様~1300年前の物語」をテーマに展示用のボックスや説明板、台座をつくり、そこに観音像を入れ、時代行列とともに道成寺から吉田八幡神社まで渡御し、一般公開する。餅まきを行うほか、前夜祭では宮子姫プロジェクションマッピング公演、八幡山展望広場の清掃活動なども計画している。
 事業費は40万円。うち20万円は日高振興局令和7年度地域づくり支援事業補助金を充てる。協会事務局の市産業振興課は「これまで公開されたことのない一寸八分の観音様がお披露目されることは、大きな話題性があり、大いに盛り上げ、宮子姫生誕の地をアピールしていきたい。これを契機に常設展示またはイベントでの定期展示につながればうれしい」としている。


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