

補助金を活用して除去した老朽空家と除去後
御坊市は、平成29年度から国の空家再生等推進事業を活用した老朽危険空家除去事業を始め、令和3年度までの5カ年で151件の利用があった。国、市あわせて最大80万円の補助を受けられるのがメリットで、老朽危険空家の増加防止に成果を挙げている。さらなる空家の適正管理に向け、今年度から補助要件を拡充し、基準に満たなかった空家も耐震性がなければ補助金を出すことにし、積極的な活用を呼びかけている。
平成28年度に市内全域で初の空家住宅等実態調査を行い、空家は496件。このうち、景観や保全など問題がある特定空家候補は186件。この結果をもとに29年度に概ね10年間の空家等対策計画を策定し、基本的指針で「管理不全な空家等は、市民と地域の安全安心の確保と生活環境の保全を図るため、市民や関係機関の協力を得ながら所有者等に適正な管理を促す」など対策を掲げ、老朽危険空家除去事業を始めた。
同事業の対象は老朽化し周辺に危害を及ぼす可能性のある空家。所有者の申請に基づき、市が審査し、老朽危険空家と認められれば国と市あわせて最大80万円(解体費100万円以上の場合)を補助。29年度は5件だったが、日高地方に大きな被害をもたらした平成30年9月の台風後に申請が急増し、30年度21件、令和元年度50件、2年度42件、3年度33件で5カ年あわせて151件が利用。今年度も26件が申請済み。
最大80万円の補助が受けられるのがメリットで、台風被害を受けた時に補助金を活用した市民は「どうしようかと考えていた際に補助金が背中を押してくれた。80万円はありがたかった」と話しており、こうした人の口コミによる効果も大きいといえる。また、151件の2割程度は周辺住民からの相談を受け、市が権利者を探し、事業活用をPR、推奨したことが除去につながったという。
さらなる空家の適正管理に向け、今年度から補助要件を拡充。これまで基準に満たなかった空家は申請者が全額負担して除去するか、基準を満たすまでそのままにしておくかになるため、申請者の解体意欲のある時に「後押しできる支援」として耐震性のない空家には最大40万円を補助することにし、22日現在で1件が申請済み。
今年度は6年ぶりに市内全域の空家住宅等実態調査を実施する。補助金活用で老朽危険家屋の除去は進んでいるが、前回調査から5年以上経過したことで新たに老朽危険家屋が発生していると見られ、調査で現状把握に努め、所有者等に適正管理を促していく。
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