
野断面不足の結果が出た洪水吐(写真奥、乙池)
令和2年10月に施行された「ため池工事特措法(防災重点農業用ため池に係る防災工事等の推進に関する特別措置法)」に伴い、御坊市は、3年度から今年度にかけて防災重点農業用ため池39池を対象に豪雨耐性評価を行っている。危険度が高い、規模が大きいなど優先順に3年度は28池で行い、うち27池で洪水吐の断面が不足していることが分かった。今年度分の結果とあわせて順次改修を行うが、調査したほぼすべての池で対策が必要なため、財源確保など大きな課題がのしかかることになった。
ため池工事特措法は、和歌山県など地方から要望の多かった防災重点農業用ため池の防災工事を集中的かつ計画的に進めるための令和3年度から令和12年度まで10年間の時限立法。防災重点農業用ため池とは、貯水量、堤高など規模の大小にかかわらず、決壊した場合の浸水区域に家屋や公共施設等があり、人的被害を与える恐れのあるため池で、御坊市内では県が昨年1月に59池を指定した。
このうち、未利用19池、改修済みの花立池(吉田)を除く、39池を対象に豪雨耐性評価を実施。3年度は28池を対象に県土地改良事業団体連合会が調査を行った結果、問題がなかったのは畑池(吉田)だけ。古池、新池、薬師池、奥池、中池、隠谷池、遠田池(以上富安)朱家谷池、新池(以上吉田)王子谷池、屋瀬池、横松池、三ツ池、九田谷池、伏原谷池(以上北塩屋)大池、乙池、中池、上池(以上南塩屋)東山池(岩内)楠木谷池、後谷池、柳谷池、扇谷池、大池(以上熊野)深山池(明神川)老子池(上野)の27池は「洪水吐の断面が不足している」との結果だった。
洪水吐は、大雨で池から越水しないように一定の水量になった際、池から水路へ流すためのもの。過去に池から越水した事例はないというが、今回の調査は県の基準に基づき「200年に一度の大雨」でシミュレーションしたため、現状の吐け口では豪雨に追いつかず、越水または決壊するおそれが生じるとの結果となり、断面を広げるなどの対策が必要不可欠。
今年度は残る11池で調査を行うが、3年度の結果と同じになる可能性が高いと見られる。5年度は唯一、結果の良かった畑池で地震耐性評価を行い、問題があれば対策を講じる。その後、断面不足が指摘された池の優先順位を検討し、順次必要な対策を行うが、吐け口の断面を大きくするだけでなく、それにあわせて水路の改修も検討しなければならないほか、工事の設計を行う際はその都度、地震耐性評価も行うため、耐性がないと判定されれば池を全面改修する必要があり、事業規模、期間とも見通せないのが現状。
市内には大小あわせて137カ所の農業用ため池があり、防災重点農業用ため池はハザードマップを作成し、関係町内会に配布・回覧したほか、市ホームページにも掲載している。
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