日高町比井集落道4月1日供用開始 一次避難場所等も設けた念願道路  〈2022年3月17日〉


避難道路と一次避難場所を整備した比井集落道


 日高町が避難道路等を新設する比井集落道改良工事が、照明灯の付帯工事を残すだけとなりほぼ完了、4月1日から供用を開始する。南海トラフ巨大地震想定で最大11メートルの津波が押し寄せるとされる同町で、沿岸部に集落が位置する同区でも高台避難の必要性から、平成25年度に着手した概算11億5500万円を投入した大型事業。高台に一次避難場所や、集落から上がれる避難路も設けた念願の道路で地域防災へ期待がかかる。

 県が発表した南海トラフ巨大地震想定で同町には津波が地震発生後21分で到達するとされ、沿岸部には最大11メートルの津波が襲うとされている。同区民は、ほとんどが沿岸部で生活していることから、国の漁村再生交付金事業を活用して平成25年度から測量設計に着手し、26年度から着工した。
 地域の山の上にまで車が通れるよう幅員5メートルで、比井崎体育館近くから比井漁港付近の公衆トイレまでの延長約1キロの避難道路のほか、海抜24メートルの位置に1650平方メートルの一次避難場所を整地。途中の集落から避難場所近くの避難道路へ上がれるよう幅員2メートルで延長273メートルと98メートルの2つの道も設けた。
 事業途中、天路山城跡の周知の埋蔵文化財包蔵地内だったことが判明したため、計画変更はあったが、今年度は道路の舗装と水路やガードレールなどの付帯工事に取りかかり、現在は、照明灯の設置を残すだけとなっており、着手から9年を要して大型事業が近く完了へ。4月1日午前9時からの供用開始が決まった。
 設計測量は(株)東光コンサルタンツ和歌山営業所=和歌山市=、(有)稲垣=御坊市=、日本振興(株)和歌山事務所=和歌山市=、施工が(株)中村建設=日高町=、(株)西組=同=、(株)稲垣工務店=同=、(株)中井組=湯浅町=。
 町は「南海トラフ巨大地震は、いつ起こるかわからない中、町民の安心、安全の確保のために進めた事業で、万が一の際には有効に活用できれば」としている。


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